君の笑顔が涙に変わる時

いつしか彼の波に飲まれていた

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「あのさ聞いてんの?」

はっと私はした。
さっきまで笑顔だったケントが
私が無視?をしていたせいで不機嫌になっていた。

「ごめん。つい考え事を…」
深々と頭をさげると

「考えごとすんなとは言わないけど、無視すんなよ。で、話の続きだけど、ここに住む?」

と無表情のまま首をかしげた。


部屋はシーンとして、私は時間が止まっているのかのように静止した。
というかしてしまった。

「エットエーットナンデ?」

ロボットになったかのような私がそう言うと彼は、表情を崩さずにいった。

「お前、1人にすると危ないから。施設に戻ったら今度は絶対死ぬから。死なせないよ。俺がいる限り。」

時間はあるのに頭が働かず、

「お願いいたします。」

なんて言ってしまった。

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