この俺が幽霊に恋をした!?
慌てたような口調で言う萌絵の言葉を聞きながらスウェットを脱ぐと、彼女のほうをくるりと向く。
「こ、こっち向かないでよバカっ」
「別に減るもんじゃねーよ」
気にしないし、と言うと萌絵は顔を真っ赤にしたまま口を尖らせた。
「そーいうことじゃなくてっ。
ていうか、私が気にするのよ!」
「まぁまぁ落ち着けって。
つーか俺、下に着てるし」
ほれ、と見せると萌絵は恐る恐るそれを確認して安堵の溜め息を漏らした。
「なに、少し残念だった?」
予備に持っていた薄手の長袖のスウェットを着てニヤニヤしながら言うと、萌絵は再び顔を赤く染める。
「ばっかじゃないの!?」
「ハハハ。ほら、帰るぞ」
何やらまだぶつぶつ言っている彼女と意味深な笑みを浮かべている千草玲斗を引き連れて足早で家へと向かう。