この俺が幽霊に恋をした!?


「お前の流す涙を見てから、
楽しそうに笑う顔を見てから、
すぐに、拗ねるお前を見てから……

俺は――お前に狂わされた」


「――……真琴?」


萌絵の瞳がゆらりと揺れる。

それは、突然の俺の言葉に戸惑いを隠しきれていないようだった。


「最初は信じたくなかったさ。

けど、お前と過ごしていく中で、
俺はもう自分自身の気持ちに嘘をつきたくないって思った」


小柄な彼女の体を再びそっと抱きしめる。


「よく聞け。俺は、お前が好きだ」

「う、うそだ……」


彼女の声はこころなしか震えている。


「嘘じゃない。俺はふざけ半分でこんなことは言わねぇよ」


萌絵は俺の腕の中でふるふると頭を振った


「なんで、そんなこと言うの……。
そんな言われたら私――離れられない」
< 273 / 307 >

この作品をシェア

pagetop