蒼き瞳~月の姫と悪魔~

"さあな"

それだけを言い残して柚綺は帰って行った


華夜「……………」


どうしてこんなに柚綺が気になるのかな…
何であんな事言ったんだろ…



エマ「行ってしまいましたね」



華夜「そうね…でもまた会えそうな気がするの」



エマ「あのお方ならいいかもしれないですね」




華夜「……エマ、今からお墓にいきましょうか」


私達は花を持って慰霊碑の前まで来た


華夜「花がそえてある…」


白い花がちょこんと置いてあった

誰かここに来たの…?



エマ「あのお方でしょう」




柚綺が…


私はその隣にそっと花を置いた



……ズキンッ



華夜「…っ」



『お前が…皆を殺した。お前が居なければ……』


頭の中であの声が響いた



やめて……聞きたくない……

やめて!!


エマ「姫様!」



エマの声に我に帰る




エマ「大丈夫…ですか?」




華夜「…うん、なんでもない
修行してくるね…」



何かしてないとおかしくなりそう…



エマ「もう少しお休みになってから…」



華夜「駄目、私はもっと強くならなきゃ…
休んでいる暇はないの」


あの男を…ルイスを殺すまで私は戦う!

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