幼なじみ以上恋人未満【完】
「すみません…急に」
「う、ううん…あ、蒼空ならまだ帰ってきてないけど…」
「いえ、蒼空じゃなくて…」
そう言った時、おばさんの表情が急に明るくなった。
「ああー!唯なら…自分の部屋で寝てるの。風邪ひいたみたいでね…行ってあげてくれる??私今から買い物行かなきゃないから」
そしてニコニコしながら俺を家の中へと招き入れた。
「冷蔵庫にある飲み物とか勝手に飲んでいいからねっ!じゃ、よろしくね~!」
いそいそと玄関を閉められた。
な、なんなんだ一体…
つーか、おじさんは仕事だろうしおばさんも買い物、蒼空はまだ帰ってこねーってなると…今この家に唯と俺2人っきりかよ!?
突然鼓動が早くなってきた。
告るのって、こんなに緊張すんのかよ。
この俺が…
笑えてくる。
とりあえず呼吸を整えてから階段を上った。