ラブレッスン
LESSON 2

誤解という恋のスパイス

昼休憩を終えて企画部に戻った私は、スムーズに仕事をこなしていった。





相田部長を見ても胸が苦しくなったりはしなくなっていた。





休憩のお陰で気持ちの切り替えも、上手く出来たのね。







昨日白岩チーフに頼まれてた英語で書かれたパンフレットの翻訳。

システム辞書片手に悪戦苦闘の末ようやく終わらせてフラッシュメモリーに保存して渡しに行く。





いつもなら見向きもせずに、

『そこに置いといて。』

それで終わるのに。





『面倒な仕事頼んでごめんね。ありがとう。』





そう言って手を出してくる。





その手の上にフラッシュメモリーを置きながら

エライ変わりように思わず苦笑してしまった。





でも、やっぱり悪い気はしない。






露骨に態度の変わった白岩チーフを午前中は訝しんで見てしまったけれど、

お礼を言われて嫌な気分にはならない。





ありがとうの言葉がこんなにも嬉しい事だったのかと今さら思った。




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