ラブレッスン

ふたりきり

仕事に行くのがこんなに待ち遠しいと思ったのは初めてかもしれない。





結城歩にアルバムを持ってきてもらう約束をした金曜日。





結城歩が帰った後もしおりが戻ってくるかもしれない期待で、ドキドキしていた。





日曜日なんて早く明日にならないかと何度も時計を眺める始末。






それくらい期待していたから。












期待が外れた時のショックもことさら大きかった……










月曜日は朝からどんよりと曇っていて、せめてお昼までは雨が降りださないようにと願っていた。





なのに…






『きゃあっ!』





後ろの席から聞こえる超音波のような沢木さんの甲高い悲鳴。





『い、今…雷が』





言ってる先からまた窓の外に見える閃光。





ポツポツとした雫から一気にどしゃ降りに変わる外の風景。





こんな雨じゃ、屋上には行けないわ。





アルバムは同じ会社内にあるというのに。






見る場所がない。






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