ラブレッスン
青ざめた私をみて微笑みながら



『気にしないで下さい。』



そう言ってくれたけど。




聞かされた以上、気にしない訳にもいかないわよね…。




「それが原因で仕事に差し支えるようなら言ってちょうだい。

できる範囲でお手伝いさせてもらいます。」





ネームプレートの名前の上に書いてある
“営業部”の文字。




その腫れた顔で外回りなんてできないわよね。
営業成績に差し支えたらどう罪滅ぼしすればいいのかしら。





『今の所不自由はないので本当気にしなくていいです。

それより、質問なんですけどコレ、遠藤さんのですか?』






差し出された物を見てみると、それはお昼に私が読んでいた本だった。



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