ラブレッスン
『自分を責めないで。

少なくとも少し前までは僕に好意持っててくれたよね?

このまま、彼…結城くんが近づいてこなければ、結城くんへの気持ちだって一時のもので薄れていくかもしれない。

だったら、また僕に好意を持ってくれるかもしれないって信じたいから。』






だから少し考えて欲しいと言った相田部長の顔が涙で歪んで苦しげに映った。






『今日はもう遅いし、食事は止めて帰ろうか。送るから。…返事は頼むから今しないで?』






床に置いてた鞄を持って私のデスクまで肩を抱き連れてく相田部長を拒否できなかった。





抵抗して傷付けてしまうなんて出来なくて…ーー





考えたってきっと私の気持ちは変わらないわ。










結局…後々傷付けてしまうのならここではっきりしなくちゃいけないのに。










それが出来ないまま結局家まで相田部長に送ってもらった。





会社を出るときも、車中でもずっと無言のまま何も言えなかった。






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