ラブレッスン

人と人の間をずっと止まることなく駆け抜けていた。





ドンッ！！







「きゃあっ！！！」






立ち並ぶ建物から人が出てきて、勢いのついてた私は止まることが出来ずに思いきり正面衝突して吹き飛んだ。







手と膝を思いきりアスファルトの地面に打ちつけて擦った摩擦で熱さと痛みを感じる。







『痛ッ…大丈夫ですか！？』





ぶつかった相手も尻餅をついたのに、慌てた様子で立ち上がり私に手を差し出してくる。






「は…い。す…すみません。」







その手を取ろうとした時







『なんでここに！？』








え？と思って顔をあげるとどこかで見たことのある顔。








『うわっ！手擦りむけて血出てるし！』







差し出したまま空で止まってる私の手を見て大きな声をあげて引っ張り立たされる。






『膝も服に穴あいてる。中に入って！消毒して手当てしなきゃ！！』







ぶつかった相手が出てきた建物の中へと連れて行こうとして、その建物を見たときにやっとこの人が誰なのかを思い出した。