続・エレベーター
「未来」が消えてゆく一
繋ぎ止めようとする力は、もう残っていなかった。
わたしは絶望の海に溺れて、静かに沈んで行った。
一死にたい…一
今、心の底からそう思う。
わたしの頭はどこか壊れてしまったのかもしれない…。
だけど、この現実を目の前にして…一体誰が未来を望めると言うの?
赤黒い無数の眼球に見つめられながら、わたしは笑い続ける。
もう、涙も出尽くした…。
笑うことにも、もう疲れてしまった。
わたしはゆっくりと男を見た。
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