ヒスイ巫女3

取材

僕は某週刊誌社の相田だ。
特ダネ記事を探して街を歩いていたら、巫女の国の次期巫女とその婚約者が一緒にいた。そこを写真におさめようとしたらいつの間にか婚約者が目の前に立っておりカメラを奪われた。そのうえに壊された。
でも次期巫女は頭を下げて何か出来ることはないかと聞いてきた。なら取材ではと言ったら快く引き受けてくれた。
そして現在にいたる。
ヒスイの横には蛍がずっと立っておりボディーガードをしているようだ。
「どうぞ、蛍を気にせず取材してください。」
「はい、ではさっそく取材を始めさせてもらいます。」
別に取材のネタはなかったけど噂が本当なのかなど不確かな話を確かめたりした。そして最後の質問
「ヒスイ様には蛍様以外に婚約者がいるという噂は本当でしょうか?」
ヒスイがぴたりと固まった。
蛍が相田に掴みかかる。
「蛍!やめなさい!」
蛍は不満そうに手を離した。
「その噂は半分正解で半分間違いです。」
「そういうと?」
「私は蛍の前に他の人が婚約者でした。でもその人が亡くなってしまったので、今の婚約者は蛍です。」
「なるほど、では取材ありがとうございました。」
相田は頭を下げてどこかに行ってしまった。
「ヒスイ大丈夫か?」
不安そうに蛍が聞いた。
「大丈夫!吹っ切れてはないけどそこまで荒れるような事もないから」
ヒスイは前あった事で蛍に嘘をつかなくしていた。
「でも問題はこの取材が報道規制にあわないかなんだけど・・・お兄ちゃんに頼めば大丈夫か!」
「まあ、そうだろうな。」
陸はこの2人の会話のせいで仕事がまた増えたらしい。
陸には苦笑いしか送れない。
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