病院嫌い〈2〉



直輝先生の優しい言葉のおかげで段々、不安が和らいでくる



『…ありがとう』



『ああ。それから、夏帆、目を覚ましたばかりなんだけど、今から検査するから起き上がれる?』



私の体を起こそうとして、背中の下に手を入れてくる




『……嫌 検査怖い……グスッ ヒック ヒック』



検査なんて何されるかわかんないし…痛いことされるかもしれないから、恐怖で震えて一筋の涙が頬に伝う。




『大丈夫だからね?
怖くなんかないから』



綺麗な指で頬の涙を拭われてから……一瞬だけ体が宙に浮き、お姫様抱っこされて診察室まで連れて行かれた



『検査やだ…』




『検査嫌だよな?
でも、大事な検査だから頑張ろう?
痛いことはしないから』




『本当に?』




『ハハ……俺のこと疑っているのか?』





『そ、そんなことないもん……』




そんな話をしているうちにリラックス
できてくる




やっぱり直輝先生といると


不安で震えていた心も落ち着いてくるよ
























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