病院嫌い〈2〉

夏帆 side





『んっ…………?』



ここどこ……?



目を開けると、視界に映ったのは白い天井と心配そうにみつめて、私の手を握っている直輝先生の姿で……



『夏帆っ……! 大丈夫…?
どこか痛いとことかない……?』



『………なおき……先生っ』



登校中に。


苦しくて苦しくて倒れたことを思い出して
急に怖くなってきて



震える手を必死に伸ばして


直輝先生の白衣をギュッ…と掴む



『直輝先生っ………
怖かったよ……』



いきなり目の前が真っ暗になったあのときの恐怖が私を支配して涙が止まらなくなる




『夏帆っ、もう、怖くないよ』




きれいなメロディのように


優しくふんわりと奏でられる直輝先生の声……



 
 












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