病院嫌い〈2〉



『………赤ちゃん寝ちゃったね…
そういえば赤ちゃんの名前どうする…?』







『俺が考えているのは彩夏の夏の文字を入れて夏帆がいいと思っているんだけど彩夏はどう思う……?』







『すごい良いと思う!!
私の漢字を入れてくれてありがとう!!』







嬉しそうに言う彩夏を見て、無意識のうちに彩夏の髪をクシャッとしてしまう







『じゃあ、夏帆で決まりだな!』








『うんっ!!
夏帆、これからよろしくね!』








そう言って夏帆に笑いかける彩夏を見て、嬉しい気持ちが半分……








そして、あとの半分は彩夏がもう俺だけのものではない…と感じさせられて少し寂しい……







そう思っていると……




 


『………………春樹
手……つないで…ほしいの……』








彩夏の手が俺のほうに伸びてくる








その手をギュッと握って…








『彩夏、これから3人で頑張っていこうな!!』








『うんっ!! もちろん!
春樹と夏帆は大切な家族だもん』








そう言って俺の胸に寄りそう彩夏…







『………彩夏』







それだけ言って彩夏を優しく包み込むと背中に手が回ってくる……











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