理屈抜きの恋

「涼さん。」

「くっ…。」

「あはは。真っ赤!」

「だぁー!もう!帰さなくちゃいけないからこの程度で済まそうと思ったのに。俺を煽るならこのまま襲うぞ?さっきの続きだ。」

「そ、それは無理ですっ!」

私が慌てたことで一気に形勢逆転。
副社長は余裕の表情に変わり、私の頬から首元までをゆっくりと指先でなぞり始めた。
その刺激に身体がビクッと反応してしまう。

「身体の方が素直だな。」

「準備が…」

「準備?そんなもの男に任せろ。」

「そうじゃなくて…心と体の準備が出来ていません!そ、そ、それに帰らないと!」

遅くなると副社長が連絡したけど、あまりにも遅過ぎたら心配する。

「キス位、してもいいだろう?」

「もういっぱいいっぱいなんですけど!?」

「君が社内では節度ある行動を、とか言うからずっと我慢してきたんだ。キス位、許して貰わないと社内で襲う。」

「んっ…」

< 163 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop