強引な彼との社内恋愛事情*2
「騙すなんて、酷い」
「本当に引っかかるなんて思わなかったんだよ」
「ふうん」
拗ねたような声を出すと、
「千花さん、昨日の格好のまま」
と言って、キャミソールの胸元にあるフリルを引っ張った。
なにもつけていない胸が露わにされそうで慌てて手で隠した。
「ちょっと」
「恥ずかしいの?」
「……恥ずかしいわけないでしょ」
広重と夜を過ごすのを何度目だと思ってるんだ。
最初は、恥ずかしすぎて仕方なかったけど。
最近は、前に比べたらそんなことも……。
と、言いたいけど本当はまだ恥ずかしくて仕方ない。