強引な彼との社内恋愛事情*2

「だって、遊んでたんでしょ?」


「はっ?」


「昔、遊んでたんでしょ?水谷さんが言ってたの聞こえた。そうやって、何もしなくても人に好かれる人にはわからないの」


「……千花さん?」


「だって、広重と私じゃ違いすぎるもん」


「違う?」


「遊んだこともないし、真面目だけが取り柄の私と広重じゃ違いすぎる。だから、結局、理解できないの。歩み寄れないの。人に好かれることなんかない私と人に好かれてばかりの広重じゃ、釣り合わないんだよ」


「千花さん、酔ってる?」


困ったように少し笑った。


「普通だよ。なんでもない。もういい。もういい」


言えた本音なのに、酔ってるなんて言葉をかけられるなんて。


確かに少しは酔ってるかもしれないけど、だからこそ言えたのかもしれないけど。


やっぱり、そんな風にとらえて欲しくなかった。


本音だって気づいて、向き合って欲しかった。


引き返そうとしたのに、また腕を掴まえられた。


「もういい。帰るったら、帰る」


恥ずかしくて、泣きそうになるのをこらえたら、ひどく子供じみた言葉がでた。
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