明日へのラプソディ

「もちろん、そうなんですけど、阿部商事ぐらいの規模の財産ちらつかせられたら、もしかしたら、じんちゃんと同じぐらいかっこよく見えちゃうかも」

「まあ、財産は大事は、大事だけどね」

「主任は、惜しいと思わないんですか?」

「ん〜、私やっぱり、筋金入りのイケメン好きかも」

「は?」

「阿部さんの顔、普通過ぎて、全然思い出せないもん。そんな人とは結婚出来ないでしょ」

「…思い出せないぐらいどこにでもある、普通の顔なんですか?」

「うん」

「と、いうことは、悪くはないんですよね?」

「え?ひょっとして香山さん、本気なの?阿部さん、45よ。香山さんより、ご両親と歳が近いくらいよ」

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