あたし、地味子やってます
部屋の奥にはキッチンのようなスペースがあり、冷蔵庫やシンクが設置されている。


他にも扉がいくつかあって、《仮眠室》や《シャワールーム》などのプレートが…あたしここで暮らせるわ、普通に。


そんな事を考えて間抜けな表情をしていたであろうあたしを、ライが軽く小突いた。


「リオちゃん、さっきボクが言ったこと聞いてたぁ?」

「ごーめん!だってここあまりにも豪華すぎるから…」

「豪華、ねぇ」


“椎名の家の娘が何を言ってるんだか”とでも言いたげなライからの視線を曖昧に笑ってごまかす。


うちは庶民的なセレブだからこんな無駄に豪華じゃないんだっつーの。しかもあたし公立から来た身だからね。ビビるわこんなの。


「まぁいいけどぉ。とりあえず早く入寮許可証貰ってきてよぉ。かいちょーは仮眠室にいるからぁ」

「え、あたし一人で?しかも仮眠室って事は寝てるんじゃ…」

「いいからいいからぁ。行ってらっしゃあい」


強引に背中を押され、仮眠室に放り込まれる。くっそ、分かってはいたけどあいつ力強い。
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