大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
そんなことを考えていたせいか、その日の晩。



龍生と一緒にオーレにおやつをあげて、おもちゃで遊んで、服を着せて写真を撮って、お散歩に行って。


疲れきって眠りについたあと、こんな夢を見た。





『りゅーせー! まってよー!』


『まりな、おせーぞ』


『まってってばー!』


『おいてくぞ』


『やだー!』


『ははっ、うそだよ。おれといっしょにこい!』


『うんっ!』



子どものあたしは、満面の笑みを浮かべて龍生に駆け寄り、差し出された龍生の手にしがみついた。


それから、手をつないで二人で歩く。



そういえば、あんなにいじめられていたのに、あたしは龍生と手をつなぐのが大好きで。


いつも手をつないで歩いていた。


近所のおばさんから『いつも仲良しでいいわねえ』なんて言われるくらい。



どうしてだったっけ………再び眠りに引き込まれながら、あたしはぼんやりと考えていた。





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