大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-







高校生になったら。




毎朝、電車で通学して。



学校に行く前にコンビニでお菓子を買っちゃったりして。


そのお菓子を休み時間にクラスメイトと交換したりして。



部活の帰りに友達とマックに行って。


100円マック一個で何時間も居座って、だらだらと女子トークしたりして。



毎朝同じ時間の電車の同じ車両に乗り合わせる爽やかな男の子が、かっこいいな、なんて気になっていて。


でも話しかけるなんて無理無理!って思ってたのに、ある日突然、「君のこと、いつも見てたんだ」なんて声をかけられちゃったりして。


「実は、私も……」ってどきどきしながら答えたら、「まじで? やべ、嬉しい!」なんて胸キュンな展開になって。


それからは毎日、みんなより少し早い時間の電車に乗って、二人きりの車両でこっそり手を繋いで座ったりしちゃって。




…………みたいなね、


バラ色の高校ライフを夢見ていたわけよ、あたしは。




< 24 / 248 >

この作品をシェア

pagetop