大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「ちょっと、赤川先輩!」



恐怖に肩をすくめたあたしの上に、さわやかな声が降ってくる。


見上げると、なんと高田くんが、龍生に向かって険しい顔を向けていた。



「………あぁん?

なんだよ、何か言いたいことでもあんのか?」



龍生は今にも殴りかかりそうな恐ろしい目つきで高田くんを睨んだ。



でも、高田くんは少しもひるまない。


すごい……!



高田くんが口を開いた。



「女の子に対してそんな口のききかたをするのはどうかと思うんですけど。

佐伯が怖がってるじゃないですか。やめてあげてください」



口調は丁寧だけど、表情は厳しくて。


龍生がぴくりと眉を上げた。



「………あんだとぉ?

てめー、何様のつもりだ?」



怒りに声が震えている。


細い眉がこれでもかとつり上がる。



やばいっ、これはマジでやばい!!



「鞠奈はなぁ、俺の子分なんだよ!

だから鞠奈は俺の言うことを聞く義務があるんだ!」



教室に響き渡るほどの声で怒鳴る龍生。


みんながびくびくしながら龍生のほうを窺っていたけど、高田くんだけはちがった。




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