理想の恋人って!?
6.理想の恋人って!?
 そうして月曜日になった。晃一とは試合の後でしゃべって以来、電話でもLINEでも話していない。偽りの関係を続けたくはないけれど、晃一は私のラクロスの練習を見てみたいと言っていた。いったいいつまで理想のデートを続けるつもりなんだろう。

 けれど、そんなことを思いながらも、偽りでもいいからもっと晃一と一緒にいたいとも思ってしまう。そんなどっちつかずのモヤモヤが態度や言葉に出てしまいそうで、スポーツ科学部との合同授業が水曜日までないことにホッとしていた。

 とはいえ、晃一と顔を合わせずにすんでも、同じ学部で友達の美佳を避けることはできない。案の定、ランチタイムに食堂に行ったら、美佳と彼氏に見つかってしまった。

「あ、明梨! 一緒に食べよう!」
「美佳、陽太。今からランチ……だよね?」

 美佳はトレイにオムライスを、陽太はショウガ焼き定食をのせているのだから、聞くまでもない。

「うん。席取ってるから、明梨もおいでね」
「わかった」

 私は券売機で親子丼の食券を買い、それと引き替えに親子丼を受け取ってから、美佳と陽太が座っている窓際の席に向かった。

 席に着くやいなや、美佳が口を開く。
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