晴れ、のち晴れ
家に着くと、あたしの有様を見た夢香が、静かに心配で怒ったような顔をする。
「どうしたの、梨羽さん。その怪我…」
葵がタオルをあたしに投げ渡して、夢香に説明しとくからお前はシャワーを浴びてこいと言った。
余計なことは言うなよとあたしが言うと、分かってると葵は肩をすくめる。
とりあえず遠慮なくシャワーを浴びると、脱衣所に夢香の服が置いてあった。
あたしの制服はない。
着ろということなのだろうか。
この、ちょっと…いやかなりレースの多い華やかな服を。
夢香なら似合うだろうが、あたしには正直似合わない気が限りなくした。