生贄投票
「今までは伊藤の復讐だったんだ。だから俺たちは何もしなければ良かったんだよ」


「どういうこと?」


「つまり、生贄投票が来て何もしなければ、全員が自薦立候補で生贄に選ばれるってことだろ」


「それは……まぁ、そうだけど」


「そうなるとクラス全員が生贄になる。でも、一週間で36人もの人間を、伊藤が一人で殺せたと思うか? 警察に捕まりもせずにだぞ」


「それは……ムリかも」


「だろ? それで今回の生贄投票が来た時に考えたんだ。誰がまたこんなこと始めたんだろうってな」


「誰なの?」


「それが誰だかは分からないけど、考えられるのは二通りだな」


美奈都は感心した。やっぱり修太は何らかの仮説を思いついているのだ。
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