生贄投票
彩奈の自宅に着くと、彩奈が迎えに出てくれた。


「お邪魔します」


「うん。入って入って」


怜がリビングに通されると、すでに将也がソファに座っていた。


「ぅいっす」


将也が軽く手を上げる。


「何かお邪魔しに来た空気が読めない友達みたいな気がしちゃうわ」


「あはは、そんなの気にすんなよ」


将也が笑った。


その顔を見た怜は、ついさっき妃佳里を殺してからずっと落ち着かなかった心が、フッと軽くなり、思わず笑顔になる。


「でもこっちこそ、晃司が死んで一人になっちゃったオマエにさぁ、何か申し訳ないよ」


将也は本当に申し訳なさそうな顔をした。
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