スクール・キラー お嬢様の秘密
君へ向けての真終章








☆美海side☆





真宮くんが屋上を出て行ってから、どうしたのかわからない。

ただ気が付いたら、自分の部屋のベッドの上で、涙を流していた。

真宮くんと別れたのは、夕方だったと思うけど。

やっと涙が止まって時計を確認したら、朝の6時だった。

夜の間、あたしはずっと泣いていたみたい。

…涙って、本当沢山あるんだなぁと感心してしまった。





学校には行っている。

いじめはピタリと止んだ。

妙子や里沙と親しくなったからかもしれない。

何だか、アッサリいじめは止んだ。




あたしが、真宮くんと仲良くしていたから。

妙子たちはあたしをいじめた。

妙子は以前真宮くんたちからいじめに合っていた。

過去を隠して生きる彼が許せなくって。

歪んでしまった妙子の憎悪は、あたしへ向いてしまった。

妙子から聞いて、驚いた。





いじめは、本当にいけないことだと思う。

いじめられている側は辛いし。

その人が持っている人格を、壊しかねない。

その人の人生を狂わせることも可能だ。





真宮くんが、過去にしてきたことのように。

転校して行った人たちは、深い心の傷を負ったはずだ。

真宮くんに何があったか知らないけど。

やっぱりいじめは、何があってもどんな理由があってもやってはいけない。





立派な、

犯罪だと、あたしは思う……。








< 170 / 225 >

この作品をシェア

pagetop