約束の暑中見舞い(5p)
約束
 
あの約束、覚えてる?
 
お盆を前に実家から届いた宅配便の中に和己くんからの暑中見舞いが入っていた。

「約束・・・」

和己くんとはもう長いこと会っていない。

何の因果か同じ日に生まれた二人は、家が近いこともあって、幼稚園の時から仲が良かった。
さすがに中学生にもなると、人並みにちゃんと距離を置いていたけれども、クラスでも半ば公認の仲だった。
しかし、私にとって和己くんは恋愛対象なんかじゃなくて、可愛い弟のような存在だった。

「私より大きくなったら、いいよ。デートしてあげる」

小学生の時の私の約束。

そんな日はずっと来ないと思っていたのに、中学三年になると和己くんは急に身長が伸び出し、夏休みになる頃にはとうとう私を追い越していた。

しかも、その約束をちゃんと忘れないで・・。

 
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