Focus

「……ケチだな」

「お客様の記念日に使う大切なケーキよ!ケチとかじゃないでしょう」

ミオがぷりぷり怒っていると、そこに沙那さんが顔を出した。



「結輝くん」

「沙那さん。まだ時間大丈夫なんですか」


沙那さんが来ただけで、ぱっと華やいだ雰囲気になる。

「次の配達先の指定時間まで、まだ余裕があるのよ。少し時間つぶしなの」

にこりと笑うと年上でも可愛らしい。

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