黒薔薇




「…ああ。」


「…俺、梨矩のこと好きって気がついた。」


……八雲。そうか。
やっぱりお前もか。


「俺はそうだろうなって思ってた。」


「だろ?
…気づいたのが遅くなければいいんだけど。」


「大丈夫だろ。
梨矩が死ぬなんて、ありえないし。」


「だよな。」


そういった俺らだったけど、きっと、2人の胸には不安があった。



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