あなたの優しさが…2
本家から去っていった美咲は
ずぶ濡れになりながら街にいたという
美咲の父親がたまたま偶然見かけ
声を掛けたという。
声を掛けたらいけないと思ったらしいが
美咲の様子が変で、隣にいた男が俺ではなく、サラリーマンだったと言う
案の定、サラリーマンに声をかけられ
ホテルにでも連れて行かれる所だったらしい
美咲の父親がサラリーマンを追い払い
どうしたのか聞くと
美咲は泣き出したという
美咲の父親は俺と何かあったんだと思い
そのまま自分の家に連れて帰った。
何を聞いても、話しかけても
美咲は口を開かない
俺のことを聞けば
「私が悪いの……雅樹を信じきれなかった私が悪いの…」
そう言って涙を流す