あ い の う た <実話>
先に沈黙を破ったのは涼介さんの方だった…。




『お前本当鈍感でめんどくせぇな、笑』




『俺がお前を守ろうと思ってたんだけどさ…』




『…この前のライブ。あいつがお前の横にいんの見て、お前の表情見て……。もう、決着ついてんなってわかったよ。』



『すげームカついたし、嫉妬したし、そのせいでライブうまくいかねーし。…本当ダセーよな?』





……俺の負け。




『だからさ…』





さっきの告白…




俺がどの女の子にも使ってる口説き文句ってことにしてやってもいいよ?











それは……
嘘つきな涼介さんの
優しさだった。






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