あ い の う た <実話>

き た い

−春



始まリの季節。

あたし、【佐和田ゆな】もこれに漏れることなく【高校生】として新しいスタートを切ろうとしてた。



あたしの【高校生】への期待はすごく大きかった。



可愛い子と友達になれるかな?
素敵な男の子との出会いはあるかな?


【高校生】というのは、人生で1番輝けるトキのような気がしてた。



中学時代のあたしはとても平凡で、冴えない存在だったからかもしれないけれど、


色々な雑誌を読んで、
流行りのニットやリボン、スクールバックを買い揃えたり、髪型やメイクもいっぱい研究した。





【高校生】になるために。





楽しくなるはずだった…







このときはまだ…


そう信じていた。






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