あ い の う た <実話>

で あ い

『尚、忘れ物ない?』


『も〜何回も聞くなよぉ。』



『本当はお母さんも入学式出たかったんだけど…ごめんね。』



『はい、はい、わあってるからね。行ってきまぁす!』



ヒラヒラと後ろに手を振り、俺は家を出た。




今日は高校の入学式。


中学の時と同じ学ランだから、たいして代わり映えしないけれど、一応新しい制服に身を包み、俺は家を出た。




気分はいい。



今日は出会いの日。




−可愛い女の子が入学してますように!!!



神に祈りを捧げつつ、俺は混雑した電車に乗り込んだ。






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