あ い の う た <実話>
一週間もすると、俺は自他共に認めるクラスの人気者になっていた。


授業中も休み時間も、クラスは俺を中心に笑いが起きる。


この時の俺は
クラスの全員が俺の発言で笑ってると思ってた。



しかし、ある日


俺は教室の隅っこに笑わない女を見た。



『俺の事嫌いなんかな……。』



″別にいいけど。″




心の中で呟いた。



万人に好かれたい訳じゃない。



それなのに………




俺は彼女の存在に気付いてから、俺の発言に彼女が笑うかどうか毎回チェックするようになってしまった。




だせーよな〜〜〜。




結局、彼女はまだ一回も笑顔を見せてくれない。






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