もう君がいない


そんな茉菜の優しさに甘えて、、

そんな茉菜の配慮に乗っかって、、


俺は、とっくの昔に訪れていたはずの別れを、これでもかと引き伸ばしてるだけだ。



なぁ?蓮、、

お前だったらどうするんだろうか、、


きっと、迷わず茉菜を手放すんだろうな、、


蓮を想う茉菜と同じように、

蓮からもひしひしと伝わってくる茉菜への想い。


二人してさ、人が良すぎるんだよ。


自分よりも、相手のことを優先する二人。

相手のことを思いやって、自分の気持ちを押し殺してる。


敵うわけねぇよ、、



わかってる。


俺が、、

俺が、身を引けばいい話なんだ。

俺が、茉菜を手放せば二人は幸せになれる。


それでもそう出来ない俺を、汚い奴だと誰もが思うだろ?

だから神様も、きっと俺にこんな天罰を与えたんだろ?


でも、、頼む。


あと少しだけ、、

あと少しだけでいいから、俺に時間をくれないだろうか。


茉菜を手放す勇気を、、

二人の幸せを心から願える心を、、


準備できる猶予を、、


俺にください。


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