もう君がいない
その日の放課後、、
「茉菜、帰ろう?」
「え?公貴、部活見に行かないの?」
「あぁ、なんか久々の学校で疲れすぎてな。拓弥もみんなも、今日はまだ無理すんなって言ってくれたし。」
「そっか。じゃあ、帰ろっか。」
二人でゆっくり歩く帰り道。
公貴のスピードに合わせて、
夕日に染まる街を、
二人並んでのんびり歩く。
電車で、一つだけ空いていた席に公貴を座らせ、その前に私が立つと、
情けない、なんて気にする公貴。
そんな公貴を気遣って、家まで送ってくれなくていいって言ったんだけど、
ていうより、私の方が公貴を送ってくって言ったけど、
どちらも公貴に嫌がられて、、
結局、公貴に家まで送ってもらうことになった。