院内恋愛(旧:恋の階段*タイトル変更しました)
気づいたら、今私はベッドの上に仰向けで、先生に見下ろされている。

現実にそんなことがあるはずはない。でも、淡々と時が流れ、流された。

「今も寮に住んでるの?着替え取りに行く?」「お風呂、先にどうぞ。」
「何か飲む?」
すべてに、イエスと答えた私は今ここにいる。

「真美?」
初めて先生に呼び捨てで呼ばれて、我に返った私は、先生と目を合わせる。

「真美は寝るための手段として、ここにいるのかもしれないけど、気になってる子じゃなかったら、抱かないからな。分かった?」

「はい。」

「本当かなぁ?」
反射的に返した返事に、つぶやかれた。

「先生じゃなくて、名前で呼んでね。」

「…蒼介さん?」

「いや、キャラ的にも関係的にも、呼び捨てでしょ。敬語もいらない。」

「…蒼介。」

口唇が重なった。

蒼介は、優しく、けれど容赦なく疲れさせてくれた。

「おやすみ」

と、抱きしめられて、意識を手放した。
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