私のたった1人の騎士〜ハーフ吸血鬼と血の契約〜【更新停滞中】
「俺も最初は父さんと住んでたんだ。だけど俺の見た目がこんなんだろ?」


悲しそうな顔をする紅稀くんにその先の言葉がわかってしまった。


お父さんの再婚相手はきっと人間。


受け入れてもらえなかったんだろう。


「父さんも絵美子さんも優しくしてくれたよ。…自分の本当の息子のように」


「はい?!」


え、絵美子さんって言うのはきっと再婚相手だと思う。


けど、私の想像と違いすぎて…ビックリ。


受け入れてくれたのに…どうして?


「ちゃんと話すから。星月は笑ってろ。お前にそんな顔は似合わない」


紅稀くんがそう言うなら、私はずっと笑っているよ。


そんな思いを込めて、ニコリと微笑んだ。


「っ!」


「あれ?顔赤いけど大丈夫?熱は…ないね。しんどいなら私帰るよ?」


額を触った感じ熱はないと思う。


この時期に熱中症はないだろうし。


やっぱり風邪とか?


「だ、大丈夫だ!吸血鬼はそういうのに強い!」


「でも…」


強いとかの問題なのかな?


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