甘いペットは男と化す
あたしが好きになったのは、
子犬のようにじゃれついてきたケイ。
「アカリ!」と嬉しそうに名前を呼んで、飛びついてきたケイ。
時折見せた、影をひそめたケイ。
「好きだよ」と、ストレートに想いを伝えてきたケイ。
あんなに意地悪で
あんなに二重人格で
あんなに冷徹な男なんて……
あたしの好きなケイじゃない。
(過去を知ることで、アカリを失うかもしれないのなら……俺は記憶なんかいらない)
思い出されていく、ケイとの思い出。
(記憶よりも、アカリが何より大事だよ)
何よりも……嬉しかった告白。
(本当に?
今の俺は……俺じゃないかもしれないんだよ?)
(ケイはケイだよ。
どんな姿であっても
ケイが……好きだよ)
「…っ!!」