甘いペットは男と化す
 
寝起きだとか
朝だとか

そんな一般的な言い訳なんて、あたしたちには必要なくて……



「たったの……5日なのに……」

「それでも無理。
 会えない日なんて作らないで」

「忙しいのはケイでしょ」

「……じゃあ、責任とらないとね」

「っ……」



キスの合間を縫って、漏らす会話。

答えを失ったケイは、ごまかすように深いキスへと変えていく。



一緒に住むことを知ってしまったあたしたちは
ペットとご主人様のように、一日たりとも離れてはいけなくて……


「いっ……噛んだでしょっ……」
「甘噛みだよ」
「もうっ……」


それが出来ない分、ケイはあたしの体へマーキングをしていった。


キスマークよりも痛い甘噛みの痕。

まるでそれは、独占欲を表しているようで……


「歯型までついちゃったんですけど……」
「綺麗な肌なのに……。ごめんね」


と、悪びれもなく謝った。
 
< 265 / 347 >

この作品をシェア

pagetop