甘いペットは男と化す
「アカリ」
「ん?」
「一緒に住もっか」
「え?」
あまりにもさらりと言った言葉に、聞き間違いかと振り返った。
ケイの両手は、相変わらずあたしのお腹に回されていて、瞳は振り返ったあたしをじっと見ている。
「引っ越すんでしょ?
次の家は、俺と一緒に住める家にしよ」
「え……本、気?」
「もちろん」
即答する言葉に、少しだけためらってしまった。
べつにケイと一緒に住むことが嫌なんじゃない。
記憶を失っていたケイを拾ったときも、記憶が戻ってからこの部屋に泊まっていたときも、ケイと過ごすこの時間を苦に思ったことなんてなかった。
だけど……
「………軽い気持ちじゃ…嫌」
そう簡単に、同棲だけを目的として一緒に住めるわけじゃない。