婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「待てよ! 話 まだ終わってないだろ!」
松井くんが後ろから大声で怒鳴った。
圭司は立ち止まって、松井くんの方に振り向いた。
「もう お前と話すことないから…。俺のこと挑発して何企んでるのか知らないけど、俺はなつのこと信じてるから無駄だよ。」
それだけ言うと、圭司は再び歩き出した。
車に乗り込み、私はシートベルトに手をかけた。ステレオからは昨日のアルバムの曲がかかり出す…。
松井くんの作戦に、圭司が私を信じるっていう想定はあったのだろうか…。
結局 これじゃ圭司の本心はわからないままだ。
「圭司…。さっきの松井くんの言ったこと
気にならないの…? 」
恐る恐る、私は圭司の方に顔を向けた。
圭司は、チラッと私の方を見て言った。
「あいつがなつに本気なのは分かったけど、なつとあいつに何かあったとは思ってない。違うの…?」
「えっ… うん そうだけど…。」
「じゃあ もう あいつのことはいいよ。変に関わると引っ掻き回わされるだけだから…。」
「うん…。」
私は圭司の言葉に納得出来ないまま頷いた。
すると、突然 圭司の携帯が鳴りだした。
圭司は片手で携帯を取りながら、車を脇に止めた。私は、ほんの一瞬だったけと見逃さなかった…。画面に芹香さんの名前があったのを…。