婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

◇◇◇◇

「うわー 素敵じゃない!」

そう言って、控え室へと入ってきたのは美優だった。

「美優!」

私は、ウエディングドレスを手で託し上げながら立ち上がった。

「おめでとう なつ。一時はどうなることかと思ったけどホント良かったね。」

「うん 美優にも心配かけちゃったね。」

「さっき 浩太 圭司さんに怒られてた。高校時代の黒歴史までバラしちゃたんだもんね。」

美優が笑いながら言った。
なんだか その光景が目に浮かぶようで私も思わず笑ってしまった。

「じゃあ 後でね。なつ…。」

そう言って、美優は控え室から出て行った。

私は、薬指の婚約指輪を外し、グローブを両手に嵌めた。

「なつ…。 元気だったか…?」

突然、ドアの方から懐かしい声が聞こえた。
お父様…?

顔を上げると、そこには久しぶりに見る父と母の姿があった。

「お父様! お母様も。」

「なつ お前の花嫁姿が見れて嬉しいよ。圭司くんにも感謝しないとな…。」

「ほんと 綺麗よ なつ…。」

「うん…。ありがとう。」

私はこみ上げてくる涙をハンカチで押さえた。

「失礼します。そろそろ お時間です。」

スタッフから声がかかった。

「それじゃあ なつ 行こうか。」

「はい…。」

父の腕に手をかけて、私は控室を出た。


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