婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

「ああ 芹香とは高校が一緒だったから、浩太とも知り合いなんだよ…。芹香とは高1の夏から付き合ってたんだけど、卒業してあいつがロシアに留学するって言い出して俺達は別れたんだ…。高校の時の仲間が芹香と俺が同じ部署になったことを浩太に話したみたいで…。まぁ 心配してかけてきたらしい…。」

私は圭司の話を聞いて、益々不安になった。
留学が原因で別れたんなら、お互い嫌いになった訳じゃないのだから…。

「圭司は、その芹香さんっていう人のこと今はどう思ってるの?」

「どうって 俺にはなつがいるんだから、なんとも思ってないよ…。俺が愛してるのはなつ
だけだよ。 俺のこと信じて欲しい。」

そう言って、圭司は私を抱きしめた。
圭司の瞳に嘘はない…。
それは ずっと圭司のそばにいたから分かる。

でも 拭い蹴れない不安を私はどうしたらいいのだろうか…。

「分かった。信じる。」

私は気持ちとは裏腹に、圭司の胸の中でそう呟いた。
 
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