穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
二人の気持ち
月曜日の朝。

一緒に孝徳の家から出勤。

途中からはいつも一緒だから周りは何も思わない。

二人の関係の変化に気づいたのは加奈子だった。

朝に今まで会ったことなかった。

「おはよう」

お互いに挨拶を交わす。

「早川さん、今日少しだけ仕事終わってから咲希を借りてもいいですか?」

と、加奈子が言う。

えっ?

なんで孝徳に?

「いいよ。その代わりちゃんと返してね」

と、孝徳がいい、「先に行く」と、3人は乗れないエレベーターに一人乗り、上がっていった。

「返してね。だって・・・今日早く終われる?」

と、やっと私に話始めた。

「行くなんて言ってない」

「早川さんにちゃんと聞いたでしょう?」

「なんで、孝徳に聞くの?」

「咲希ちゃん、ここ、エレベーターホールって気づいてる?」

あっしまった。

一歩会社に入ると、早川さんだ。

しまった。

キョロキョロするが住谷の人はいなさそう。

「はい、じゃ階段で行こう」

と、加奈子が階段の方へと歩いていく。

私はついて階段へと歩く。

「二人見てすぐ気づいた。伝えたんでしょう?」

なんで?なんで気づくの?

私は階段の手前で立ち止まった。

「私は試験が終わったら伝えるって知ってたから、それに咲希も早川さんも顔がいつもと違った」

「どういうこと? 」

加奈子が私との距離を縮めた。

「素敵な夜を過ごした。って顔してる」

と、にやにやしてる。

「かっ加奈子」

私は慌てる。

「冗談よ。じゃ終われそうな時間教えてね」

と、言うとエレベーターホールに戻って行った。

私は暫くそこから動けなかった。

素敵な夜を過ごした・・・

私はたしかに素敵な夜だった。
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