穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
私のスマホは電源を切ってバッグの中に入っていた。

お兄ちゃんは私のそばから離れて、私のバッグが置いてあるリビング横の和室に行き、バッグの中のスマホを取り出した。

電源を入れたようだ。

暫くしてスマホの電源が入った。

「はい、パターン入力して」

と、スマホを渡された。

抵抗するのはやめて、パターン入力をする。

お兄ちゃんにスマホを渡した。

「早川孝徳って言うのが咲希の恋人?」

暫くしてお兄ちゃんがそう孝徳の名前を言った。

私は顔を上げた。

「凄い数の着歴が入ってる」

「何も言わずにここに来たのか?」

私は頷いた。

「かわいそうに・・・心配してるんじゃないの?」

私は首を横に振った。

「まぁいい。電話するよ。ここに来てもらうから。来れないようなら別れればいい」

お兄ちゃんはそう言うと、スマホを耳にあてた。

「私は咲希の兄の圭介です。・・・・・・初めまして、そんな挨拶今はいいから・・・・・・咲希は今、実家にいます。今から来れますか?」

相手は孝徳なのだろう。

お兄ちゃんは住所を伝えていた。

「・・・そのマンションの最上階だから・・・そう・・・すぐに来て下さい・・・ああ、元気・・・ご飯を食べないんだ・・・だからすぐに来て下さい」

通話を終了したみたいだ。

「すぐに来てくれるらしい」

ソファーにいる私に近づいてきて、頭の上に手を置いた。

「よかったな。来てくれるって」

「・・・・・・」

「咲希、大丈夫だよ。自分が選んだ男だろう?大丈夫だよ」

そう言って、頭の上の手をポンポンとした。

「ほらっシャワー浴びて来い。そんな顔してないで、すっきりしてこい。でもあまり熱いシャワーは浴びるな。ご飯食べてないから倒れると困る」

お兄ちゃんは優しい。

孝徳が来るまでには少し時間がかかる。

1時間半くらいはかかる。

私はお兄ちゃんに言われた通りシャワーを浴びにいった。
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