俺様生徒会長に鳴かされて。
彪斗くんが帰って、ふたりっきりになったわたしと寧音ちゃん。



「ふぅ、騒々しい人もいなくなったことだし、

改めてよろしくね、優羽ちゃん」


「うん…よろしくね…」


「ん?どうしたの?なんか元気ないね?」


「…彪斗くん、怒ってないかな…って」


「えー?」


「だって、最後なんだか元気なかったし」



ちょっと、傷ついたように見えたし…。



「いいのいいの!

あいつ、いっつもあんな感じで威張ってるから。

だって、優羽ちゃんだって困ってたんでしょ?

普通に考えてもオカシイ話だよ。ましてや、『あの彪斗』なんか一緒に暮らすなんて!」



「私が優羽ちゃんだったら、人生・ジ・エンド、だよ」とお手上げのジェスチャーをする寧音ちゃん。



「ね、そんなことより、優羽ちゃん転校してきたばっかりなんでしょ?」


「え、う、うん…」


「私、今日は久しぶりに一日オフなの!

授業にも出ないつもりだからさ、この学校の紹介も兼ねて、校内見学しに行こうよ」


「え、でもわたしは授業にでなきゃ…」


「固いこと言わなーい!

多少の融通はきいてくれるのが、この学校のいいとこなんだから」



いこいこ!と背中を押され、わたしは寧音ちゃんと部屋を出て行った。





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