イケメン侯爵様とお試し結婚!?
「美しいバラほど、棘があるって言うね・・・。君のお姉さんはあまり性格がよろしくないね」

リリアが居なくなっても、まだ腰に腕を回しています。
ようやく我に返り、アマルダはヴァン様から離れようとしました。

「ち、近い!近いです!!」

アマルダが顔を赤らめて必死に抵抗するのを見て、ヴァン様は仕方なく腰から手を離しました。

「あ、ごめんね。なんか困ってる感じだったからさ」

「ちょっと刺激が強すぎますってば・・・その、経験がないんですから・・・。でも・・・」

「でも?」


「たすけてくれて・・・ありがとう」

それを聞いて優しく微笑むヴァン様。
その微笑に、ああ、今日も眠れないな、と思ったアマルダなのでした。
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